トピックス−活動報告
【11.07.23】7・23ひまわり集会、5000人をこえて結集
世界一危険な浜岡原発廃炉の意思示す
呼びかけ人を代表して挨拶をする林県評議長
集会の様子(ユーチューブ)
全労連提供の映像
会場うめつくす人人人
静岡市駿府公園で7・23ひまわり集会が開催され、5000人をこえる人たちが結集し、世界一危険な浜岡原発の廃炉への意思を全国に示しました。真夏の快晴となった会場にはステージが設置され、集会前の文化行事や福島野菜の物産展も開かれて、集会の雰囲気を盛り上げました。集会には、県内はもちろん、愛知、神奈川、岐阜、三重など、県外からも多くの参加者が詰めかけました。参加者は5000人以上にもなり、駿府公園の広場を埋めつくしました。
集会の呼びかけ人の一人、静岡県評の林克議長があいさつし、「浜岡原発は東海地震の震源域の真上にあり、しかも半径50km圏内には214万人もの人が住んでいる。こんな場所に原発をつくったのがそもそもまちがいではないのか」と問いかけました。そして中部電力が津波対策完了後に再稼動させると明言してはばからないことについて「砂丘の上に防波堤を造れば守れるというが、これはまさに砂上の楼閣だ」と小手先の対応を批判しました。そして「世界一危険な浜岡原発は、一時停止ではなく永久停止・廃炉にすべきだ。この集会の成功で太く強い世論をつくりあげて浜岡廃炉を実現させ、原発に頼らない社会の実現を展望しよう」と呼びかけました。
三上湖西市長「黙っていたら原発賛成派と同じだ。声を大にして反対をさけぼう」
来賓としてあいさつした湖西市の三上元(はじめ)市長は「4月の時点で、県内の市長で『浜岡原発に反対』を言っていたのはわたしだけだったが、いまは違う。日本は地震多発国なのに、多くの原発が建設されてきた。黙っていたら原発賛成派と同じだ。声を大にして反対をさけぼう」とうったえました。
志位共産党委員長、「浜岡原発は永久停止・廃炉に。それしか県民・国民の命を守る術はない」
また日本共産党の志位和夫委員長は「浜岡原発5号機は、2年前のM6.5の駿河湾沖地震で設計値を大きく超える振動が観測された。M9.0ではその5600倍の力だ。原発の事故が異質なのは、空間的、時間的、社会的に被害を限定することができない。こんな事故は原発以外にはない」と述べ、「浜岡原発は永久停止・廃炉に。それしか県民・国民の命を守る術はない」と強くうったえました。
福島からの訴え「ストップ・ハマオカ! ノーモア・フクシマ!」
福島から参加し、あいさつした福島県農民連の根本敬事務局長は「『わたしが将来結婚して子どもが生めなくなったら補償してくれるんですか』と飯舘村の15歳の少女が東電の副社長にせまった。肉牛の汚染が止まらず、生産者が加害者になってしまったが、東電は『肉牛の問題は行政の責任だ。損害賠償の立証責任は被害者にある』と言う。誰が事故を起こし、福島をけがしたのか。東電と国だ。原発による被災地、被災者を二度と生まないためにたたかう。ストップ・ハマオカ! ノーモア・フクシマ!」と怒りと決意をにじませました。
若者、母親、医師、茶農家など、次々リレートーク
続くリレートークでは、青年や若い母親が福島の事故で感じた驚きと心の痛み、そして、すぐそばに浜岡原発があることへの不安を語りました。
愛知県の保険医協会の医師は、原発事故で起こる内部被ばくの恐ろしさを語り、そのためには原発廃炉をめざすと述べました。
静岡市の藁科でお茶を栽培している農民は、茶農家が大消費地である東日本での災害と、お茶のセシウム汚染で大きなダメージを受けていることを切々と語り、目と鼻の先にある浜岡原発に対する不安をうったえました。
長野県から参加した佐久地区労連の仲間たちは、署名を集め、中部電力本社に乗り込んだときの話をリアルに語りました。
浜岡原発の地元、旧大東町(現掛川市)に住む女性は、浜岡原発の計画段階から現在に至るまでの新聞記事などを記録した資料集を紹介し、浜岡原発停止の集団訴訟の原告団に加わり裁判闘争にとりくむ決意を述べました。
閉会あいさつする林弘文先生
この後、地域や職場に「浜岡原発の永久停止・廃炉」を求める「会」を無数につくることや、署名に大きくとりくむことなどの集会宣言を参加者で確認しあいました。
集会後、参加者たちは、「いらない、いらない、浜岡原発」などを住民にアピールして、静岡市の繁華街や中部電力静岡支店前などを3コースに分かれてパレードしました。沿道からはたくさんの人たちが手を振ったり、声をかけたりして、なかには飛び入りで列に加わる青年もいるなど、住民からも大きな反響と共感が広がりました。
ひとときわ光る愛労連のメンバー
北街道をパレードが行く
この集会やインターネット等で呼びかけた募金で130万円以上の募金が集まりました。この集会の大きな成功を糧に、全国の原発立地地域の住民や、自治体首長、議長などとの広範な共同で浜岡原発廃炉を実現させることは、全国の「原発ゼロ」の運動に大きく貢献するものだと確信できます。浜岡原発再稼動を許さず、永久停止・廃炉を求める世論を大きく広げるために奮闘していくことが必要です。