トピックス−活動報告

【13.09.29】中電の「浜岡原発再稼働申請表明」に抗議

「県民の意志に反する」

中部電力が浜岡原発4号機について、安全審査を年度内のできるだけ早い時期に原子力規制委員会に申請する方針を明らかににしたことに対して、9月27日中電に対し、原発なくす会として抗議文を提出しました。

原発なくす会では林代表委員はじめとして6名で中電静岡支店に出向き、総務部総務グループ課長、加藤敬氏に抗議文を手渡しました。抗議文は、「(世論調査で)原発再稼働に反対は全国の61%に比して、静岡県では80%にのぼっている。これらの課題をそのままにして、新規制基準に沿った再稼動申請だけすることは県民の意思に反するものだ」。そして新規制基準について「放射能が外部に漏れることを前提としていながら住民の安全を担保しない基準は認められないし、それに基づいた再稼働など論外である」としました。
 

原発なくす会ではこの後、県庁に赴き、杉浦原子力安全対策課長に中電に対して抗議文を手渡したことを報告し、意見交換をしました。

<抗議文>

中部電力株式会社
代表取締役社長 水野 明久 様

浜岡原発4号機再稼動申請表明に抗議する

9月25日、中部電力は浜岡原発4号機の安全審査を年度内のできるだけ早い時期に原子力規制委員会に申請する方針を明らかにした。安全・安心を願う県民世論に反する申請に、怒りをもって抗議したい。
浜岡原発は、世界一危険な原発と言われ、やがて必ず来る東海地震の震源域の真上に位置し、世界中探しても見当たらないほど危険である。そもそもこのような危ない場所に原発をつくったこと自体がまちがいであり、改めて永久停止・廃炉を要求する。
しかも福島第一原発事故の知見を集めるべき耐震バックチェック、2009年で異常な揺れを示した「低速度層問題」、使用済み核燃料の処理のめどなど、県民が再稼働について納得できないことが山積みの状況である。中日・東京新聞の全国調査によると、原発再稼働に反対は全国の61%に比して、静岡県では80%にのぼっている。これらの課題をそのままにして、新規制基準に沿った再稼動申請だけすることは県民の意思に反するものだ。
そもそも新規制基準は、福島第一原発事故の原因が津波であることを前提につくられたもので事故の知見に基づかないものである。政府は基準を「世界最高水準」と言っているが、地震が頻発する日本において安全が担保されないものである。しかもIAEAが定めた安全要件は、「シビアアクシデント」など「過酷状態に対する緩和措置」を対応計画に用意するように求めている。それは当然避難計画も含むものであるにもかかわらず、新規制基準は機械・装置の安全のみを範囲としたもので、国際基準に照らしても不備なものである。放射能が外部に漏れることを前提としていながら住民の安全を担保しない基準は認められないし、それに基づいた再稼働など論外である。
中部電力は、ただちに再稼動申請の表明を撤回すべきである。川勝知事は、県民の頭越しに行われたこの表明に抗議すべきだと考えている。
原発なくす会は、今回の再稼動申請の表明に断固反対し、県民、自治体当局などとともに再稼動反対の運動の共同を推し進める。そして世界一危険な浜岡原発の永久停止・廃炉をめざす運動の先頭に立つものである。

2013年9月27日
浜岡原発廃炉・日本から
原発をなくす静岡県連絡会
代表委員 林  克

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