トピックス−活動報告
【11.05.12】静岡県評、県と中電に浜岡原発永久停止・廃炉求める
永久停止の必要性訴える
中部電力は、5月9日に浜岡原発の運転全面停止を受け入れました。浜岡原発の危険と即時停止の必要を長年訴え続けてきた、静岡県評も参加する原発問題住民運動静岡県連絡センターは12日、中部電力や静岡県に要請し、浜岡原発の永久停止の必要性などを訴えました。
懇談は、3月23日に浜岡原発の即時停止や、停止後の万全な安全対策など求めて申し入れたことに対しての回答を受けるかたちで行われました。中電は、福島原発事故や今回の浜岡原発停止の情勢の中、同センターに対しては初めて明確な回答をしました。要請には代表委員の林克・県評議長など10人余が参加しました。
浜岡を廃炉にし、自然エネルギーへの転換を
中部電力静岡支店では、総務部の加藤敬課長、平尾正典広報グループ課長が応対しました。国民と政府の不安の声を聞き浜岡原発停止を決断したが、これは一時的な措置でありあくまで再開が前提である。津波対策などの中長期的な安全対策後に国の認可と住民の理解を得て再稼働させると回答しました。元々地震に対して基本的に対策はしてきているしと、さらなる安全対策で15メートルの防波壁などの津波の対応をするにとどまりました。
林議長は、浜岡原発は震源域の真上にあり、福島原発よりさらに危険な地域だと強調。一昨年夏の駿河湾沖地震で全ての原発が緊急停止し、5号機では設計時の想定を上回る揺れを観測し、「想定外」とした地盤の問題もある。地震と津波の対策両面とも県民が安心できるものではないと指摘しました。
加藤氏らは、「福島原発事故の検証を元に、専門家の助言、国の指導を受け対策をとっていく。『絶対』ではないが、99・9%安全といえる対策をする」と語りました。
参加メンバーらは、「『想定外』は許されない。そもそも立地場所に問題があり、永久停止が必要」、「中電は浜岡を廃炉にして、自然エネルギーに転換をするべきだ」と重ねて強く訴えました。
「原発事故は未然に防止できるとした避難方針は現実に合わない」
県との懇談では、危機管理部の藤原和夫・原子力安全対策課長が応対し、避難方針において「地震による原子力災害は未然に防止できる」としてきたことが現状にあっていないと認めました。その上で、防災計画の見直しについて、国の指針の改定との整合性が最終的には必要だが、県としては独自に検討を始めていきたいと述べました。
林議長は、浜岡原発の永久停止の必要性を述べ、「今後の防災計画の検討にあたって、広く私たちの声を聞くように」と訴えると、藤原氏は「参考にさせていただく。ぜひご提案ください」と答えました。