9月18日(土)静岡県評の第74回定期大会を静岡市の教育会館で開催しました。新型コロナ感染の緊急事態宣言中ということもあり、オンライン20カ所、会場には47名の参加で開催しました。
開会にあたり菊池仁議長は「菅首相が総裁選に立候補しないと表明したが、これは新型コロナ感染に効果的な対策をしなかった、など国民の批判の声がそうさせた。また、国民を無視した総裁選に明け暮れている自公政権に、来る総選挙で退陣に追い込もうではありませんか。そして、県内の最低賃金を現行の885円から28円引き上げ913円になったが、我々の要求1000円には程遠い、景気回復のためにも最賃引き上げと賃金の底上げが必要だ。8時間働けば普通の生活のできる社会のために共に闘っていこう」とあいさつしました。
組織拡大・強化を最重点課題に
廣瀬事務局長より、「2021年度運動の到達点と課題」「2022年度の重点課題と運動の進め方」について「県評発展のために組織拡大・強化を最重点課題としてとりくむ『職場での仲間づくり・対話を重視し、労働運動の見える化に努める』また『社会的な賃金闘争を展開し、コロナ禍だからこそ、大幅な賃上げと底上げを求め、地域経済の好循環を目指し最低賃金を、今すぐ1,000円に、1,500円をめざす、全国一律最低賃金制度』の実現のため奮闘していく」また、リニア建設による大井川の水・残土の処理問題。浜岡原発再稼働反対の運動や医療体制の拡充を求める運動など共に闘っていきましょう」と提案がありました。
代議員からの発言
年金者組合の岡村代議員から「年金者組合では3大要求を掲げ活動を行っている①健康保険の75歳の医療費負担を1割から2割に引き上げることを許さない。最低補償年金の実現②年金裁判の闘い。7月2日不当判決が出され7月16日に東京高裁へ控訴し今後の闘いは東京となるが、多くの傍聴とカンパの要請③仲間づくりの推進。この2年間で組合員が減ってきている。原因として新型コロナでサークル活動ができなくなっている。年金支給が65歳となり働かなければならないことなどが挙げられる。ぜひ現役の労働者も年金者組合へ加入してほしい」また、「11月30日(火)には前進座が映画監督の山田洋次さんの脚本『百万石の恋』を上演するということで、文化活動の一環としてぜひ取り組んでください」と訴えました。
生協労連の平松代議員から「パート有期労働法第14条が施行され同一企業内における正社員と非正規雇用労働者との間の不合理な待遇差が禁止され、正規職員とパート職員の不合理な格差是正を求めていく。ユーコープは、静岡県・山梨県と神奈川県の生協が合同してできている、3県の最低賃金が違うことで賃金が違う。全国一律最低賃金制度が実現すれば格差問題は解決をします。毎年行っている『働くみんなの元気の出る集会』を11月14日、静岡労政会館で開催します、新型コロナでの職場の実態を皆で話し合います。参加をお願いします」
西部地区労連の岡本代議員から「雇用確保と労働条件改善組織拡大と若手組合の育成など目指してきました。いま、新型コロナの影響が観光・運輸・飲食業に多く出ています。特にタクシー業界は雇用調整助成金を受けたり、廃業する会社もあるという現状があります。西部地区労連は、家庭ごみ有料化を考える会や浜岡原発永久停止裁判など地域の仲間と共闘して組織拡大を目指していきます」
自治労連の青池代議員から「7月3日熱海で起きた土石流災害にご支援にお礼を申し上げます。2021年度秋季年末闘争の取り組みについて3点。①新型コロナ関係で医療・保険所をはじめ人員が圧倒的に不足している。職場の皆さんは悲鳴をあげている。改善しなくてはならない。病院でクラスターが発生し看護師さんもコロナにかかってしまうではないかと常に恐怖の中で働いている。病院の体制を改善しなくてはならない。②人事院勧告が8月に出され一時金の0.15%削減反対の闘い。③組織拡大問題です、会計年度任用職員は、劣悪な労働条件で働いていますが組織がされていません、アンケートを取ったら労働組合が必要だと多くの人が答えている」と報告がありました。
特別発言として、「コロナ病棟スタッフが今伝えたい事」がありました。
「8月20日から9月30日静岡県緊急事態宣言が適用された医療現場では、多いときは医師3名でドライブスルー外来を1日60名の患者を診察しているのが現状です。自宅療養をしている患者に、多い日は147人を病院スタッフが毎日電話していました。水分が欲しいと思っても二重の手袋で動作一つ一つに時間がかかり、防護服を脱いで手洗いうがいしてから休憩室に行って水分を取り、また防護服を着るため脱水症状になって頭が痛くて鎮痛剤を内服しながら働いている状態です。
新型コロナウイルス感染症は飛沫と接触感染します、粘膜を保護してもらえればうつらないのでマスクをして欲しい、ウレタン・布マスクより不織布マスクを。発症前から感染する危険性があるので常に予防をしてください、ウイルスのついた手で誰かが触っているかもしれません。
感染したらどうするかシュミレーションして欲しい自宅療養になるかもしれない、濃厚接触で自宅待機になるかもしれない、家に準備をしておいて欲しい。
Zoom 開催でなく皆の前で話ができる日を楽しみに頑張ります」と訴えました。
ローカルユニオン静岡の河合代議員から労働相談の内容や取り組みについて発言し「県評として労働相談員の育成活動に取り組んでほしい」と訴えました。
その後、提案された2022年度運動方針・大会宣言などの議案は満場一致で採決され、新役員を選出し、閉会しました。