2021年国民春闘静岡県共闘会議総会と旗開きを1月9日静岡市のロッキ―センターで開催しました。総会には、17単産・5地域から32名とオンラインで6名が参加しました。
国民春闘静岡県共闘会議総会
主催者を代表して菊池仁春闘共闘議長(県評議長)があいさつをしました。菊池議長は新型コロナウイルス感染拡大が止まらない中、年末年始の休みもなく、地域住民の生命とくらしを守るために奮闘を続ける医療職場や保健所などの仲間たちに、静岡県評として改めて敬意と感謝を表明しました。
そして「菅政権は、大企業優先の経済政策にまい進し、国民のくらしと生活、そして感染防止対策は後回しにしています。新型コロナに関連した解雇・雇い止めは8万人を超え、今政治がなすべき仕事は、公助にしっかりと財源をまわし国民に安心をもたらすことではないでしょうか。そのためにも、消費税の減税など国民の負担を減らしていくことが必要です」また「菅政権による日本学術会議への人事介入は、違憲であり違法です、憲法15条1項には『公務員を選定し、及びこれを罷免することは、国民固有の権利である』とあり首相の権利ではありません。このような権力を振りかざす政権は必要ありません。政権交代の実現にむけて『市民と野党の共闘』を前進させよう」と呼びかけました。
講演「コロナ禍における春闘」
講演をオンラインで、全労連の秋山正臣全労連事務局次長が「コロナ禍における春闘」と題して行い「コロナ禍でも労働組合が元気に声あげれば職場は変わる。医療職場で夏のボーナス引き下げ提案に現場の声を訴える中で改善させた。神奈川では、非正規労働者300人が雇止めになると労働相談があり70人が労働組合に加入し雇用を守る交渉をしている。タクシー業界は、新型コロナで客が激減し、会社を休むように言われ、休業手当を含めて1万円弱となり、団体交渉で休業手当を100%支給させた。諦めないことが大事だ」と話されました。
また、全労連の21春闘方針は、焦点は「諦めない」「仲間を増やす」 「労働組合に団結する」「地域に出る」そのために、公正な社会へ「4つのつくる行動、1まともな生活2 安定雇用・労働3 いのち守る 公共体制4 改憲阻止 平和つくる。3つのアプローチとして1格差是正(ジェンダーや非正規格差)2組織拡大強化 (要求で対話)3総選挙 (憲法生きる新しい政治)」で格差なくし、8時間働けば誰もが人間らしくくらせる運動を作っていこうと強調しました。
春闘方針の提案
廣瀬勤事務局長は「21国民春闘は、コロナ後の社会が大企業や富裕層の利益を優先される経済社会となるのか、労働者・国民が、人間らしくくらせる社会となるのか、労働組合としての真価が問われるたたかいとなり、仲間を増やし、社会的な力関係を変え、要求実現のため地域のさまざまな団体・個人と、共同して闘っていこうと提案しました。
会場からの発言
自治労連の青池書記長から県内の病院のコロナ感染症病棟での実態が報告されました。「守秘義務がある為家族にも言えず、家庭内でコロナの話題になっても「何も聞かないで!」と頼んだ。家族感染を恐れた職員はアパートを借りて家電も揃え相当な出費だった。保育園では登園控えや勤務する病棟を聞かれてつらかった。様々な風評被害やスタッフ家族への差別があった。報道で、医療人が感染すると病院の映像や職種が映り、まるで犯人みたい。(感染すると)自分の居場所を奪われるか
もしれない、家族にも影響が出るかもしれないと思うとさらなる恐怖です」などの現場の切実な声を紹介され、このコロナ禍で頑張っている医療従事者ためにも※『いのち守る署名』を多く集めたい」と発言がありました。
※『いのち守る署名』
コロナ禍から国民のいのちと生活を守るため、地域医療の拡充が必要です。安全・安心の医療・介護の実現と国民のいのちと健康を守るための国会請願の署名です。
提案された2021年春闘方針と役員体制を全員一致で採択され、21春闘を闘う決意を固めました。
2021年 春闘共闘・静岡県評旗開き
春闘共闘総会終了後、21年旗開きを開催しました。今年は新型コロナの感染が収まっていないこともあり飲食はやめ、各単産・地域の2021年の抱負を表明しました
単産から
静岡自治労連から21春闘は賃上げ・最賃引き上げ・公契約条例制定と公務員賃金の引き上げで頑張っていきたい、組織拡大も。
生協労連は、昨年はコロナ過で職員は頑張ってきたがそれに対する賃金に反映されていない、ベースアップ・一時金闘争を頑張っていく。
県国公は、職員の増員を求める生公連署名を取り組む。司法・労働で増員ができた、医療職場の労働者と、今のコロナ禍での働き方などで交流をしていきたい。
建交労は、コロナ禍の中でも頑張っていきたい。
高教組は、35人学級がスタートするが、静岡県の知事はもう一歩進めると言っている、高校も含め進めていきたい。特別支援学校での過密の解消を進めたい。変形労働時間制の導入を阻止していく。
医労連からは、国の社会保障抑制を25年つづけ、感染者病床は8分の1、保健所は2分の1と減らし、いま大変なこととなっている、安心・安全の医療・介護の実現と国民の命を守る署名を進めていきたい。
化学一般は、コロナで企業も労働者も怖がっている。今春闘では消費税増税分も要求していく。60歳以上の労働条件・賃金について取り組んでいく。
全教静岡は、教育予算を増やす『えがお署名』を取り組んでいく。
JMITUは、コロナ禍でもコロナに負けないで頑張っていく。
自交総連は、コロナの影響でタクシー業過は大変なことになっている。職場がなくなるではないかと心配している人もいる。この中で要求をどうするか検討している。
金融労連は、非正規労働者の待遇改善を求めていく。
通信労組は今、リモートワークが進んでいる。働き場所・時間を決めないで働かせ利益を上げようとしている。リモートワークでの働き方の検討をしていきたい。
ローカルユニオン静岡は、コロナの元での労働相談が増えている。派遣切りが多い。労働相談の相談員を増やしたい。
年金者組合は、裁判闘争を闘い・仲間づくりを進めていく。
福祉保育労は、コロナ禍でも活動をしっかりやっていく。仕事は大変だが賃金が低い。コロナ禍で職員は感染の不安でいろいろなものを我慢している。
国労は、春闘では職場改善要求をぶつけていく。コロナで減収を理由に一時金が減額された。組織拡大を頑張っていきたい。
地域から
富士地域労連は、労働組合が地域に見える運動に努める。
静岡地区労連は、コロナ禍もこもらないで大幅賃上げと、組織の拡大に努めたい。桜ヶ丘病院の問題についても取り組んでいきたい。
藤枝地区労センターは、昨年県評に加盟し活動できることに感謝している。春闘学習会を予定し、コロナ禍での組合活動について話してもらう予定。コロナ禍でもあきらめない運動をしていきたい。
島田・榛原地区労連は、昨年は思うような活動ができなかった。今年は工夫した活動をしていく。今こそ労働組合が声を上げていかなくては。
西部地区労連は、1月の春闘学習会、2月の春闘決起集会で盛り上げていきたい。地域産別と一緒に活動していく。
などの発言がありました。
最後に菊池仁静岡県春闘共闘議長(県評議長)のガンバローで閉会しました。