トピックス−活動報告

【15.11.28】16春闘討論集会開催

職場の声を力に 要求実現を!

 11月28日29日の両日、静岡市内で2016年国民春闘討論集会が開かれました。
 林克県評議長のあいさつでは、戦争法など憲法が壊されている中では労働者の要求も実現しないこと、非課税世帯の増加などアベノミクスの破たんの中で、賃上げなど春闘の果たす役割が大きくなっていることが語られました。  

「1億総活躍社会より1億総安心社会」

 中澤秀一県立短大部准教授の「1億総活躍社会より1億総安心社会」と題した講演がありました。中澤氏は、安倍首相の打ち出した「旧三本の矢」も新「三本の矢」も的外れであり、増えているのは非正規であり、正規労働者が減り、格差が広がり「雇用の劣化」を生んでいると指摘します。
 「職場は楽しいですか?」と投げかけ、手の挙がらない参加者を見渡しながら、生産性の低下、競争などによる職場のモラルダウンが起きていると語ります。  

相対的貧困率が増大

 日本は相対的貧困率が増大し、6人に1人が貧困ラインを下回っている。実際に家計で、賃金が下がったら何を減らすかを参加者に問い、「住居、食費、教育費」など減らすことができない項目があることなど、その深刻さを確認し合いました。

※相対的貧困率とは国民を所得順に並べて、真ん中の順位(中位数)の人の半分以下しか所得がない人
 
 現状を打開するためには、この情勢を納得してくれない人に、説得力ある政策提起をしていくしかないと話されました。  

職場からの報告

 職場からは、10数年賃上げがなかったが、物価上昇等の中、今年こそはと、会社の業績や業界の動向を毎日ビラを出して知らせ、組合員を巻き込んで賃上げを実現させた労組の報告がありました。キーワードは関係ないと思っている人をなくす、でした。
 公務の非常勤職員労組からは、自治労連のキャラバンで市長と話したことをきっかけに、市長と団体交渉を行うことができるようになり、時給の引き上げを勝ち取った経験が語られました。今後、学校給食の民営委託化の問題が残っています。
 春闘の要求書づくりでは、1月から要求資料作りを始め、2月には組合員の年代別に要求を聞き、それをもとに要求原案を提示し、さらに職場別討議にかけるなど、ていねいに仕上げている過程が報告されました。  

分散会では

 2日目は、2つの分散会で報告・討論が行われました。成果主義で職場が居心地が悪くなっている実態などが出されました。しかしそういう中だからこそ、組合加入を率直に訴えよう、要求書を出すことが大事、アンケートや学習会などを通してわかりやすい要求書をつくろう、SNSなども使った戦争法廃止の取り組みを、などが語られました。
 

非正規を含めた運動を

 討論のまとめを、佐伯事務局長が行いました。戦争法廃止、憲法を守ることが春闘方針の最初に来ているのは、すべての労働者が働きやすくなるには憲法を守る政府が必要です、憲法を守らない政治家はいりません。
 生活できる賃上げ獲得には非正規も含めたすべての労働者の運動があってこそ、そして代弁してもらうでなく自分から闘う人を増やそうなどの提起がありました。  

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