トピックス−争議支援
よみがえれ国鉄県民の会が知事に申し入れ
JR採用差別事件の早期解決に向けて要請
よみがえれ国鉄県民の会は、6月14日(水)「JR採用差別事件の早期解決に向けての要請」を静岡県知事に対して提出しました。同時に静岡県労働委員会会長に対しても同様の申し入れを行いました。
【JR採用差別事件の早期解決に向けての要請】
1987年4月1日、国鉄がJRに移行する際、国労・全動労などに所属していた約8千名にも及ぶ国鉄職員がJRを不採用となりました。そして、国鉄清算事業団に入れられた1047名が1990年4月に解雇されました。
全国各地の労働委員会や中央労働委員会は、解雇は不当労働行為であるとして救済命令を出しました。(静岡地労委では1989年12月27日、JR東海・野田紀泰に救済命令)しかし、最高裁は救済命令を取り消す判決を言い渡しました。
国連の専門機関であるILOは、1999年以来、日本政府に対して話し合いによる解決を促進するよう6度にわたり勧告を行っています。
昨年9月15日には、東京地裁は、国鉄によるJR不採用候補者名簿の作成に国労差別があったとして、慰謝料の支払いを命じました。この判決は全国で出された地労委の救済命令が基本に置かれています。
20年近い長い歳月を1047名は、過酷な労働現場でのアルバイトや全国行脚の物資販売を続け、奪われた人生を取り戻す日を信じてきました。しかし、平均年齢は52歳を越え、解決を見ることもなく死亡した人は40名に及んでいます。
このような状況のなかで、ILO勧告に基づく早期解決を求める意見書採択は、東京都議会をはじめ全国で663自治体に及んでいます。
私たちは、長期になっているJR不採用事件の現状と、関係当事者の実情から、政府のILO勧告を真摯に受け止め、解決に向けた最善の努力を尽くし、解決のための話し合いを全ての関係者と直ちに入るよう、貴職から政府に対して強く要請するよう求める次第です。